明治大学のスタンドオフ、伊藤龍之介選手。ラグビー日本代表として2026年7月にデビューし、8年ぶりのイタリア代表撃破に貢献しました。この選手には、リーグワンのリコーブラックラムズ東京でプレーする3歳上の兄、耕太郎選手がいます。同じポジション、同じ高校、同じ大学を経て、それぞれ違う道を歩んできた兄弟です。経歴や実績を並べながら、その違いを見ていきます。
伊藤龍之介のプロフィールと経歴
2004年11月20日生まれ、神奈川県出身。身長172センチ、体重77キロ(2026年8月時点、日本ラグビーフットボール協会公式プロフィールより)。ポジションはスタンドオフ(SO)とセンター(CTB)。3歳のときに藤沢ラグビースクールでラグビーを始めました。
高校時代は花園で準優勝
國學院栃木高校では花園(全国高校ラグビー大会)に3年連続出場。2年時にはスタンドオフとしてチームを準優勝に導きました。3年時には主将を務め、高校日本代表にも選出。副将として司令塔を担い、アイルランドU19代表から勝利をあげています。
明治大学での飛躍と日本代表デビュー
2023年に明治大学へ進学。1年目は兄の控えとしての出場でしたが、2年目からレギュラーの座をつかみました。3年時の2025年度シーズンには大学選手権で優勝し、7大会ぶりの大学日本一に貢献。
2026年7月4日、秩父宮ラグビー場で行われた新設の国際大会「ネーションズチャンピオンシップ」初戦。世界ランキング12位の日本代表が同10位のイタリア代表と対戦し、27対10で勝利しました。このとき初キャップを刻んだのが伊藤龍之介選手です。8年ぶりとなるイタリア撃破の原動力になったと評されています。
伊藤耕太郎のプロフィールと経歴
2001年11月15日生まれ、神奈川県藤沢市出身。身長177センチ、体重84キロ(リコーブラックラムズ東京公式プロフィールより)。血液型はB型、ニックネームは「こうたろう」。弟と同じく3歳のときに藤沢ラグビースクールでラグビーを始めています。
中学時代に単身栃木へ
中学2年のとき、関東新人大会で優勝した國學院栃木高校の試合を観戦したことがきっかけで、親元を離れて栃木県への進学を決めました。高校1年からフルバックとして出場し、2年からはスタンドオフに転向。3年時の全国大会では東福岡高校に敗れたものの存在感を見せ、同校出身の元日本代表選手にちなんで「田村優2世」と呼ばれたこともあったといいます。
明治大学からリコーブラックラムズ東京へ
明治大学では1年時に出場機会がなく苦労した時期もありました。2年時から出場機会を得て、大学選手権では2度の準優勝を経験しています。大学卒業後の2024年、アーリーエントリー制度でリコーブラックラムズ東京に加入。同年5月5日のトヨタヴェルブリッツ戦で途中出場を果たし、リーグワン公式戦デビューを飾りました。
実質1年目となった2024-25シーズンは全18試合に出場し、新人賞候補にも名を連ねています。同年11月には日本代表の欧州遠征に追加招集され、代表選出も経験しました。2025-26シーズンも日本代表候補として名を連ねています。
兄弟対決の記録
明治大学時代、2人が公式戦で顔を合わせる機会は限られていました。3学年差のため主戦場となるポジションが同じスタンドオフということもあり、簡単には共存できない関係だったといいます。
2023年の東日本大学セブンズラグビーフットボール大会では、初めて兄弟が同じジャージーを着て同じチームでプレーしました。この一戦について、当時4年生だった耕太郎選手は「一番ターゲットにしていた試合でした。でも自分たちにミスが多く、実力を充分に発揮できなかった」と振り返っています。
| 項目 | 伊藤龍之介 | 伊藤耕太郎 |
| 生年月日 | 2004年11月20日 | 2001年11月15日 |
| 出身地 | 神奈川県 | 神奈川県藤沢市 |
| 身長 | 172cm | 177cm |
| 体重 | 77kg | 84kg |
| ポジション | SO/CTB | SO |
| 出身高校 | 國學院栃木高校 | 國學院栃木高校 |
| 出身大学 | 明治大学 | 明治大学 |
| 現所属 | 明治大学 | リコーブラックラムズ東京 |
| 日本代表 | 2026年7月初キャップ | 2024年欧州遠征に追加招集(キャップ未獲得) |
(身長・体重は日本ラグビーフットボール協会およびリコーブラックラムズ東京公式プロフィール、2026年8月時点の情報)
どちらが強いのか?
競技成績だけを見ると、対表舞台での実績は龍之介選手が一歩先んじています。2026年7月にテストマッチ初キャップを記録し、8年ぶりのイタリア撃破に貢献した実績は、日本ラグビー界でも大きく報じられました。大学選手権でも優勝を経験し、司令塔として結果を出しています。
一方の耕太郎選手は、すでにプロの舞台であるリーグワンでの実戦経験を積んでいます。2024-25シーズンには全18試合に出場して新人賞候補となり、ランでの突破力を武器にしたゲームメイクが評価されています。日本代表候補としても継続的に名前が挙がっており、テストマッチデビューを狙う段階にあります。
そもそも「強さ」を測る土台が違います。龍之介選手は大学生としてトップの成績を収めている段階、耕太郎選手はすでにプロリーグで実戦を重ねている段階。年代もカテゴリーも異なるため、単純な優劣をつけられる比較ではありません。プレースタイルにも違いがあります。龍之介選手はキャプテンシーとゲームコントロール能力に長け、ランも得意な総合力の高いSOと評される一方、耕太郎選手はランでの突破が光る攻撃的な司令塔とされています。
なお、2人には妹のちひろさんもいて、関東学院六浦高校でラグビーをプレーする世代を代表する選手と紹介されています。3人ともスタンドオフというポジションで名を挙げているのは、藤沢ラグビースクールから始まった育成環境の影響も大きいのでしょう。
まとめ
伊藤龍之介選手と伊藤耕太郎選手は、同じ藤沢ラグビースクール、國學院栃木高校、明治大学を経た兄弟です。弟の龍之介選手は大学日本一と日本代表初キャップを2026年に経験し、兄の耕太郎選手はリコーブラックラムズ東京でリーグワンの実戦を重ねています。カテゴリーが異なるため優劣は単純に決められませんが、それぞれの舞台で結果を積み重ねている点は共通しています。今後の活躍にも期待しましょう!










